「うちの子、練習では速いのに試合だと動き出しが遅い気がする」
そんな保護者の声を多く聞きます。
実は、それ――**“走る速さ”ではなく、“アジリティ(俊敏性)”**に関係しているかもしれません。
本記事では、早稲田大学などの研究やリザルトの実践データをもとに、
「アジリティを測る意義」と「成長期の子どもに今必要な能力」を詳しく解説します。
【告知】11/3(月・祝)
フィジカル測定会 開催!(参加特典多数!)詳しくは下記のリンクへアクセス!
アジリティは、単なる「スピード」ではなく、
外部刺激に反応して正確に動く能力を意味します。
Sheppard & Young(2006)
「アジリティとは、刺激に反応し、素早く効率的に方向転換・停止・加速を行う能力」
サッカーでは相手の動きを見て反応する場面が多く、
「足が速い=強い」ではなく、“判断して動く速さ”こそが競技力を左右するのです。
コチラの記事で詳しく解説しております!
伊藤大永・内藤雄斗(2025)『ユース女子サッカー選手における敏捷性、方向転換能力、競技レベルの関係』Football Science, Vol.22.
高校女子サッカー部28名(1軍13名・2軍15名)を対象に測定した結果、
1軍選手はリアクティブシャトルテスト(反応型アジリティ)およびプロアジリティテストの結果が有意に優れていました。
また、リアクティブアジリティは筋力や跳躍力との相関が低く、
「認知・判断・動作の連携能力」こそがパフォーマンスを分ける要素であることが確認されています。
つまり、試合中に素早く状況を見て判断できる子が“強い選手”になるのです。
足が速いのは武器だけど、直線が速いだけでは勿体無いです。素早く切り返す能力も大切です!
ただ、その能力は年齢によって…
女子サッカーの競技力の差についてはコチラの記事から!
伊藤大永・内藤雄斗(2024)『発育期男子サッカー選手におけるリアクティブシャトルテストのパフォーマンスを決定する因子』早稲田大学スポーツ科学研究科 実践報告.
この研究では、小学生〜高校生年代を対象にアジリティ能力を測定・分析。
結果、低学年(成長期前)は神経系の発達が著しく、反応スピードや判断能力が伸びやすい一方で、
高学年(成長期突入後)は筋力やパワーの要素がアジリティに強く関係することが明らかになりました。
✅ 小学生〜中1:神経発達期 → 反応系トレーニングが効果的
✅ 中2〜高3:筋発達期 → パワー・方向転換力を強化する段階
つまり、小学生のうちに「判断+反応」を育てることで、
中学生になったときに“動作スピード”が自然と伸びやすくなるのです。
成長期について詳しく書いた記事はコチラ
青木ら(2021)『高校男子サッカー選手におけるアジリティおよび跳躍能力の競技水準別比較』
この研究では、レギュラー選手と非レギュラー選手を比較した結果、
直線スプリントよりも方向転換能力(COD)が競技力に影響していることが示されています。
つまり:「足の速さより、切り返しの速さ」が勝敗を分ける。
サッカーに限らず、バスケットやテニスなど“反応の速さ”が勝負を左右するスポーツでは共通の傾向です。
リザルトでは、この能力に着目しトレーニングをプログラム・指導を行っております。
成長期の子どもは、身長・筋肉・神経の発達が著しく、個人差が非常に大きい時期。
同じ学年でも、「成長スパート期(PHV)」の進行度合いで運動能力は全く異なります。
**JFAフィジカルプロジェクト(2023)**によれば、
PHV前後の時期に応じてトレーニング内容を調整することで、
ケガの予防と運動能力向上の両立が可能とされています。
そのため、**定期的なアジリティ測定+成長期評価(PHV測定)**を行うことは、
「今、何を伸ばすべきか」を正確に把握し、無理のない育成計画を立てる上で非常に重要です。
11/3(月・祝)フィジカル測定会では、成長期の測定も行います!気になる方は、下記リンクよりお申し込み!
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLScHcOZxVf9xrUi9YWFS6WaFK9SmovmKGU5-5_Zq5Vtst151dA/viewform
1️⃣ 「速さ」ではなく「反応力」に注目
→ 練習を見守る際も、「動き出し」や「判断の速さ」を褒める。
2️⃣ トレーニング後の回復を意識
→ 成長期は疲労が溜まりやすい。睡眠と栄養を確保することで伸びしろが変わる。
3️⃣ 測定を定期的に受ける
→ 成長スピードに合わせたアドバイスで“無理のない成長”を支援。
浜松市の【パフォーマンスアップチーム リザルト】では、
アジリティ測定を通して、成長期の発達段階に応じた指導を行っています。
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アジリティは、生まれつきではなく「正しい時期に正しい練習をすれば誰でも伸ばせる能力」です。
特に成長期は“神経の黄金期”。
今、正しい方向でトレーニングを始めることで、未来の競技力は大きく変わります。
「走り出しが遅い」「反応が鈍い」
そんな悩みを、測定から改善へ変えていきましょう。